【コラム】ギブソンES-335の兄弟機について | Sparkplug.tokyo

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2024/08/03 10:56

初めてエレキギターを買うとき「そもそも、何を選べばよいのか?」という悩みありますよね。

詳しくなってくると徐々に「見るべきポイント」が分かってくるようにはなるのですが、どんなジャンルにおいても、最初は全く違いが分からないから、「ぶっちゃけ、専門家目線で何を買えば良いか、ズバリ教えて欲しい」というのが本音かと思います。

しかし、楽器屋の店員さんに聞いても、専門用語が羅列された説明で、イマイチぴんと来ない。。。
店員さんがズバリ言えない理由は、意地悪ではなくて、「何をやりたいのか?」「妥協できないポイントは何か?」「予算はいくらなのか?」によって変わるからなんですが、これでどんどん複雑化してきますよね。。。

というワケで、一つ一つの項目に分けて、分かり易く説明していきたいと思います。



今回は「ギブソンES-335の兄弟機について」のお話です。

セミアコを探していると「やっぱり定番は Gibson ES-335 だよね」と言う事になりますが、似た品番で「ES-330」「ES-345」「ES-355」などが出てきて、「???」と感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

というワケで、本日はその違いと見分け方をご説明していきます。

まず大前提として、ギブソンは時期によって仕様が異なったり、特殊な限定仕様が出ていたりと、完全に当てはまらないケースも多々ありますので、「基本的にこんな感じですよ」的に受け止めて下さい!
※ブリッジ&テールピース、ペグ、パーツカラーは色々なパターンがあるので、今回の見分け方記載からは外しています。。。

早速ですが、簡単に表にしてみました。



<センターブロックの有無(セミアコか?フルアコか?)>
この4モデルの中で、ちょっと毛色が違うのが「ES-330」。
ES-330は、エピフォン・カジノ(Epiphone CASINO)のギブソン版とも言えるモデルであり、ドッグイヤースタイルのP90ピックアップを搭載した、センターブロックの無いフルアコです。
※センターブロックについては、以前の記事「【コラム】セミアコとフルアコの違い」にてご確認下さい。

<「ES-335」「ES-345」「ES-355」の違い&見分け方>
そしてこの後は、ES-330を除いた3モデル(ES-335、ES-345、ES-355)のお話をしていきましょう。

どれもセンターブロックの有るセミアコなのですが、「ES-335(標準機種)」→「ES-345(中間機種)」→「ES-355(上位機種)」と言った位置付けになります。
ここでいう順序は、サウンド面の優越ではなく、「スペックの豪華さ」とお考え下さい。

レスポールで考えるなら、「ES-335=レスポール・スタンダード」「ES-355=レスポール・カスタム」のイメージです。
「ES-345」はその中間にあたる立ち位置なのですが、「ポジションマーク」「バリトーンスイッチ(*)」が特徴的です。

(*)上記表にも記載しました様に、バリトーンスイッチを廃したモデルも多々あるので、ご注意ください。
ES-345やES-355で採用され、B.Bキングやフレディ・キングの使用でお馴染みの「バリトーンスイッチ(プリセットされた指定の周波数帯カットを操作する6WAYロータリースイッチ)」ですが、使いこなすのが難しく、「実際は全く使っていないんだよね」というギタリストも多かったことから、ES-345やES-355でも搭載していないモデルが多くなってきているんです。


【ES-355】
レスポール・カスタムの様な「エボニー指板」「ブロックポジションマーク」「ヘッド部のスプリット・ダイアモンド・インレイ」「マルチバインディング」で見分けられますね。
※画像はバリトーンスイッチ無しのモデルです。


【ES-345】
ズバリ、このボディー形状で「スプリット・パラレログラム・インレイ」なら、ES-345と考えられます。
※画像はバリトーンスイッチ無しのモデルです。


【ES-335】
上記に当てはまらず、シングルバインディングで、センターブロック有りなら、ES-335でしょう。

ES-335スタイルのボディー形状なら、大体はこの見分け方で区別できるはずです!

ちなみ番外編として、ファイヤーバードの様なヘッド形状の6連ペグの場合は、以下のシグネイチャーモデル「Trini Lopez(トリニ・ロペス)」や、そのトリニ・ロペスを基とした「Dave Grohl(デイヴ・グロール)」がありますので、一応チェックしておいてください。(ダイアモンドホールやインレイもカッコいいですよね!)



いかがですか?

「そんなの知ってるよ」「いやいや、厳密にいうと・・・」という声も聞こえてきそうですが、初歩の初歩と言う事で、基本的な違いをご説明させて頂きました。
セミアコの大定番である「ギブソンESシリーズ」の特徴の一つとして、ご自身にあったモデル選びの参考になさって下さいね。

*繰り返しですが、、、、
ギブソンは時期によって仕様が異なったり、特殊な限定仕様が出ていたりと、完全に当てはまらないケースも多々ありますので、「基本的にこんな感じですよ」的に考えて下さいね!

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